2008/1/17にJGA(日本ゴルフ協会)が各加盟倶楽部に配布した資料に明快な手順が紹介されておりますのでこちらを一部引用させて頂きます。

■ご使用のドライバーがスプリング効果規則に適合かどうか調べる方法
(1) JGA ホームページ(www.jga.or.jp)から「適合ドライバーヘッドリスト」と「不適合ドライバーヘッドリスト(2008 年からスプリング効果規則に不適合)」にそのドライバーを照合してください。※(注記)詳細な検索方法は JGA ホームページ に掲載されています。

(2) 1998年12月31日までに市販されていたドライバーはスプリング効果規則に原則的に適合とみなされます。ただし、不適合ドライバーヘッドリストに掲載されているものは除きます。

(3) 適合・不適合のどちらのリストにも掲載されていないドライバーについてはそのメーカーに連絡を取り、その販売時期や適否を確認してください。

加盟倶楽部 競技委員長宛 JGAリリース(PDF)


先ず(1)についてですが、各メーカーが用具審査に出してR&A/USGAの公器で基準値(ペンデュラムテストでCT257μs以下±18μs)をク リアし、スプリング効果以外の規則(形状、寸法、溝など)にも適合と裁定されれば「適合ドライバーヘッドリスト」に掲載され、基準を満たさなければ「不適合ドライバーヘッドリスト」に掲載されることになります。この2種類のリストをチェックすることでユーザーは自分のドライバーの適否を確認できることになります。

 

次に(2)の特例事項に付いてですが、USGAが初めてSLE(高反発)ルールを実施したのが1998年でありルール実施以前のクラブヘッドについては適用範囲外にすべきということと、当時のフェース素材、工法あるいはヘッド容量などを考慮した場合、高反発のヘッドを作ることは技術的に難しいとの判断があったものと思われます。

 

最後に(3)についてですが、この"適合・不適合のどちらのリストにも掲載されていないドライバー"の存在がSLEルールの理解を困難にしているもう一つの大きな原因になっていると感じています。実は私自身もこの部分について疑問点がいくつかあり直接JGA(日本ゴルフ協会)に問い合わせをし解答を頂きました。以下その要約を紹介いたします。

先ず、

事実問題としてR&A/USGAのスプリング効果の基準値をクリアしているクラブであれば適合と見なされる。

という大前提があります。その単体が実際上SLEルール適合基準値内に納まっているかどうかだけが適合であるか否かの判断基準となります。つまり審査に出していなくてもゴルフ規則に規定されている用具の規定に適うものは適合クラブであり、仮にメーカーが適合だと主張しても事実問題として規則に違反しているものは不適合と見なされます。

 

万が一ご使用中のドライバーが適合リストに掲載されていないからといって必ずしも不適合であるとは限りません。その場合一度メーカーに確認されることをオススメします。(不適合リストに掲載されていれば不適合です)
 

上記の通り、適合クラブには見かけ上 「適合リストに掲載されている適合」 と 「適合リストには掲載されていないが適合」 という2種類の適合が存在します。競技などに参加されないレクレーションとしてゴルフを楽しむ一般ゴルファーはいずれかの適合状態のクラブを使用すれば問題ありません。しかし規模を問わず何らかの競技に参加されるゴルファーは注意が必要です。競技によっては競技を主催する委員会によって「競技の条件」を適用しているケースがあるからです。

 

「競技の条件」とは規則 33-1 に基づいて委員会が制定するその競技での追加的な要件であり制定するかどうかは倶楽部の委員会の任意の決定事項となります。「競技の条件」を採用する競技に参加する場合、プレーヤーが使用するドライバーは最新の「適合ドライバーヘッドリスト」に掲載されているヘッドを持つものに限定されます(1998年12月31日までに市販されていたものは適用除外)。


そのため競技参加前には、まず競技を主催する委員会に「競技の条件」の採用状況と、また採用している場合はご使用中のドライバーが「適合ドライバーヘッドリスト」に掲載されているかを確認することが必要となります。以下JGAリリースを参照し使用ドライバー使用可否判別状況を表にまとめましたので参考にして下さい。

  適合ドライバーリストに掲載されている 不適合ドライバーリストに掲載されている どちらのリストにも掲載されていない
「競技の条件」あり

×

×*

「競技の条件」なし

×

△**

〇:使用可能 / ×:使用不可能
* 1998年12月31日までに市販されていたものは使用できる。
** メーカーに問い合わせするなどしてその販売時期や適否についての情報を集める。不適合であるとの強い証拠がある場合には使用すべきでない。

 

ご自身で、上記手順通り調べてもなお不安を感じられる場合は、ご購入ショップに確認されることをオススメします。万が一不明瞭な回答しかもらえない場合は、直接メーカーに確認してみて下さい。

 

 

以下のJGAサイト内のFAQも参考になると思います。

Q5 私はクラブレベルのゴルファーですが、私のドライバーは適合・不適合のどちらのリストにも掲載されていません。ということは、2008年1月1日以降はこのドライバーを使用できないということなのでしょうか?

A5 そういうことではありません。あなたのドライバーが新しい規則に適合していないという強い証拠がない限りは、あなたは引き続きそのドライバーを使用できます(ただし、質問6を参照)。強い証拠とは下記の事例を含みます。
(i)あなたのドライバーヘッドに、不適合リストに載っている同じメーカーのドライバーにだけ施されているマーキングと同じようなマーキングがある。
(ii)同じモデルのドライバーの別ロフトのヘッドが不適合リストに掲載されている。
(iii)広告などで、そのドライバーは2008年規則に違反するように製造されていると謳っている。 

念のために、そのクラブのメーカーに連絡を取るべきでしょう。

 

Q6 私はクラブレベルで競技に参加しているローハンディキャップゴルファーですが、地区や全国レベルの競技にも参加することを考えています。私のドライバーは適合・不適合のどちらのリストにも掲載されていません。2008年1月1日以降もこのドライバーを使うことができますか?

A6 そのドライバーをクラブ競技で使用することは、質問5の回答で詳述されている基準を満たす限りは認められます。地区や全国レベルの競技会を統括する委員会が競技の条件としてドライビングクラブ(適合ドライバーヘッドリスト)の競技の条件を制定する場合、そのドライバーをそうした競技で使用することは認められません。 この競技の条件では、「プレーヤーの使用するドライバーは適合ドライバーヘッドリストに掲載されていること」を要求しているからです。

JGAサイト内にある、「SLE規則よくある質問」

 


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